セミハード・ハードタイプの基礎知識とゴーダチーズのご紹介
セミハード・ハードタイプの基礎知識
「セミハードタイプ」とは、チーズをつくる工程の中でプレスして水分を38~46%と少なくした比較的硬い(半硬質)チーズのことをいい、乳酸菌により内側から熟成が進みます。ナチュラルチーズの中でも保存性が高く、クセも無く食べやすいので、初心者にもおすすめです。そのまま食べても美味しく、また、加熱すると良く溶けるためお料理にも使いやすく、利用範囲が一番広いチーズなんです。プロセスチーズの原料としてもよく使われているんです。
「ハードタイプ」とは、チーズをつくる工程の中でセミハードタイプのチーズよりももっと水分を少なくした(水分が38%以下)硬質チーズのことをいい、乳酸菌により内側から熟成が進みます。水分量の差でセミハードタイプと分けているんですね。そのため、熟成が若いうちはセミハードタイプで熟成が進むとハードタイプになるチーズもあるんです。また、大きく重量のあるチーズが多いのも特徴で、重いものでは130kgあるものも!セミハードタイプよりも熟成期間が長く、非常に硬質で、濃厚な旨みのある風味が楽しめます。
食べ方
食べる30分前には冷蔵庫から出して室温に戻しておきましょう。その際、包装紙をはずして空気に触れさせると、本来の風味が蘇ります。そのまま食べる場合は、キューブ状や薄いスライス状など切り方をやサイズを変えてみましょう。同じチーズでも食感や味わいが変わって楽しいですよ。また、バケットにカットしたチーズをのせ、ドライフルーツやナッツをトッピングするとお洒落なオードブルになります。もちろん加熱しても、香りがたち美味しいです。
保存方法
乾燥注意!ラップで包み、キャベツの葉などを入れたフタ付き容器やジッパー付きの袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。チーズは匂いを吸着しやすいので、肉や魚の近くで保管するのは厳禁です。
今回は第一弾としてセミハードチーズの代表格「ゴーダチーズ」をご紹介します。
13世紀にオランダ、ロッテルダム近くのゴーダ村でつくられ、その村の名前が付けられたチーズです。オランダで生産される半数以上がこのゴーダで、オランダを代表するチーズです。世界中で愛され製造されており、日本へは17世紀にやってきて、それ以来とても親しまれています。プロセスチーズの原料としてもたくさん使われているんですよ。
オランダの伝統的な製法のゴーダは円盤型をしており、表皮はワックスでコーティングされています。一方、近代的な製法のものは、大量に生産しやすいように直方体でつくられており、表面はプラスティックフィルムで包装されています。
味わいは熟成が若いものは穏やかな風味とクリーミーさがあり、熟成が進むにつれ旨みが増し、濃厚な風味になります。どの熟成段階でもとても食べやすく、誰にでも愛される風味です。
そのまま食べてもとても美味しく、サンドイッチの具材にしたり、加熱するとよく溶けるためハンバーグやオムレツ等の加熱料理にも最適です。軽いフルーティな白ワインやビールにぴったり。熟成が進んだものにはしっかりしたボディの赤ワインやウイスキーがよく合います。